落魄の月

よしなしごと

「いくつになりましたか?」「17です」

 今年も定番のやりとりの日です。だいぶ前から己の年齢を本気で忘れていて、健康診断やらの記入をするときに数える羽目になります。おかげさまで年齢がよくわからないにんげんとして過ごしております。

 

 お誕生日のプレゼントをたくさんいただきました!この場でまとめて感謝の気持ちをお伝えします!なんか文房具をいっぱいもらったので、少しは向上心を持とうかとおもいました。昨年はあまりにも仕事にもいかず引きこもっていたのでスケジュール帳は真っ白でしたが、今年は出勤日と通院日ぐらいの記入はできるようになりました。そして昨月あたりからはその日やった仕事を書き出してタスクを管理するという驚異的な進歩を達成しました。あまりに真面目にタスクに集中すると大学時代よろしくパンクしそうなので、そろそろ自分の出力をコントロールしたい。

 

 

 昨日六巻まで読み終わりました。六巻目は多少おぼえていた。確かになるほどそういう話だったなと五巻目まで飲み込んで、六巻目へ突入。吸血鬼と人間の少年ふたりの旅から、都での騒乱、そして宮廷の陰謀。行き着く先は世界の成り立ち。何故「貴種」は人間の血が必要で、陽の光が身に毒なのか。この世にあらざるべきものだったのか。そして「貴種」と人間がともに暮らす世界はありうるのか……みたいな話でした。確かにそんな感じ。いかネタバレを含むので、続きを読む……続きを読むはどうしたっけ。はてなきほうがわからない。ここは大人しく「続きを読む」ボタンをおそう。おしたら以下の文が全て隠れてしまったので、飛ばして下さい!

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 ざっくりいうと、「黎明の書」という禁書に書かれている天から堕ちた天使が創造神で、世界をつくるときにちょっと設計を失敗してしまいました。そんでもって創造神は大変心を痛め、どうしていいのかわからなくなって、各種人間や「貴種」を最終的に集めます。どうにもこうにも世界は滅亡してしまい、主人公は世界を創造しなおすという話でした。
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 ざっくり説明しすぎですね。しかし六巻目になると物語がとにかくさくさくすすんでいくので拍子抜けするぐらいに……してしまい、え?となってしまいます。五巻目あたりまでがじっくりすすんでおもしろいかな。

 

 

  篠原美季の先月の新刊。『欧州妖異譚』は新刊を買いつつ読まずにそのまま積んでますが(でるのが早い!)、他のはためないように気を遣い。wings文庫、一時期滅んでいたんですが、判型が戻ったみたいです。ちょっと前は四六判だったんだよね。駒崎優とか、篠原美季とか。三千世界だけは文庫で……でも文庫に戻りましたね。なんだったんだろう。

 この話の舞台は題名からわかるとおりイギリス。ヴェクトリア女王の時代、かな。主人公は「比類なき公爵家のプラントハンター」ということで、植物にまつわる不思議話になっています。篠原美季の最近の本はどれもそうなんだけれど、かなりさくさく話がすすむ。「欧州妖異譚」がかなり蘊蓄やらあれこれをひっぱってるので、それに比べたら蘊蓄も軽め、というかほとんどなし。植物ネタといいつつも、内容は事件解決がメインでちょっと不思議なこともあるもんだ、ぐらいの比率です。篠原美季のシリーズのなかでは人間関係もちょい軽めで、公爵さまが主人公のお顔に執着する理由もいまいちよくわからないのが難点。キャラ造形なのかな。もうちょっと各キャラに重みがあるといいなぁと感じます。新書館のシリーズとしては前の『琥珀のRiddle』の方が好きだな。こちらは天使有り悪魔有り魔術師有り妖精王ありと、めくるめくごった煮でした。なにより主人公が間が抜けててかわいい。篠原美季の主人公がしっかりしてるとなんか違和感がありますね。一年間インドに青い蘭を探しに行くとか、いままでにない強さ。ユウリとか抜けてるからこそ周囲の人間が放っておかないし、だからこそラッキーが回ってくる。

 

琥珀のRiddle~ギリシアの花嫁~ (ウィングス・ノヴェル)

琥珀のRiddle~ギリシアの花嫁~ (ウィングス・ノヴェル)

  • 作者:篠原 美季
  • 発売日: 2015/09/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 さて今日は何をよもうか?