落魄の月

よしなしごと

夜は不安

 2週間ぐらい夜になると色んなことが手に着かなくなります。昨日もそうで、というか昨日はひどくて、寝ました。

 

 

シェイクスピアの原典を改変してはならないというシェイクスピア警察と、そんなシェイクスピア警察になってしまった「生まれてこの方マクベスみたいな顔してますけど何か?」みたいな男をどうしてもマクベスとして使いたいシェイクスピア・テロリストの演劇家のふたりの話。剛速球でコメディなんですが、ネタがシェイクスピアで登場人物がシェイクスピア大好きすぎて隙も無くシェイクスピアネタをぶっこんできて、でも中身はいつもの菅野彰。人間と話ができない美貌が無駄なひととか、「個人を中止した」と宣言するひととか、どうやったって周囲の人間が迷惑を被る主人公ふたり。ちょいちょい真面目な話もするけれど、「シェイクスピアの改変で摘発されたら海外豪華講師によるシェイクスピア講義をうけることになってお得」とか突っ込みどころ満載。でもこのはったりのきいた骨格からマクベスみたいな最近ネロってよく罵倒されるひとと、美貌は美貌なんだけど意思疎通が不自由で演劇家なのに声帯が薄いひとの表紙で、だいぶみなさん騙されてしまうとおもう。いつもの菅野彰だよ!はためいわくな、才能をこじらせてるひとたちのBLだよ!

 

 

 主人公が女装、という何かでふと手にとってしまったわけだが、主人公が女装で後宮にいったら、そこは女しかいないので何を期待したのかとちょっと読み始めるときに我に返りました。女装して舞妓をしてたらまぁそりゃ男子とのであいもあるけど、後宮……。そういえば女装して後宮の薬師になった話とかなかったっけ。お料理・後宮、これもわりとライト文芸あるあるネタだとおもう。

 読み終わっておもったのが。主人公は公主の暗殺疑惑がかかってる姉を調べるために女装して後宮に潜入したのに、最終的に暗殺の首謀者がわかったし公主には最初から正体ばれてた上にふたりは幼なじみだし、その潜入するように依頼したひとの存在が宙に浮いたままになっているような……?その主人公を後宮に送り込んだくそ宦官ってどこにでてきたのか。ざっとしか読んでないからわからない。あとカファはコーヒーのことでカカオ豆とはべつも……の?カーファと珈琲はちがうのかしら?わからない。わからないぞ。あと後半のほうどんどんチャイニーズな後宮なのに口調がくだけまくっていて、なんかこう、設定というお化粧がはげている感じもした。んん?あとタイトルが覚えづらい………(ついでだからいっとく)。

 

 

人を信用しないお坊ちゃんと、貧乏を脱却したくて一流バンカーになったひとの話。こう、ノリよ。そこは流されるのかよ。なんかうーん。